ドローン測量の省力化
GCPレスUAVシステム
無人飛行による測量を地上標定点なしで高精度に実現
GCPレスUAVシステムとは?
従来、ドローンなどのUAV(無人航空機:Unmanned Aerial Vehicle)に搭載されている測位システムでは、UAVの飛行位置に数mの誤差が生じていました。誤差をなくすため、航空写真測量の既知点として、地上にGCP(標定点:Ground Control Point)を人力で設置し、GCPを元にUAVの位置情報を解析・補正し、測量基準の精度を確保していました。GCPの設置には人手がかかることから、UAV測量における大きな課題となっていました。
そこでPPK(後処理キネマティック方式:Post Processing Kinematic)と呼ばれる高精度な測位システムを搭載したUAVシステムを使用することで、GCPを設置することなく、高精度の測量が可能となりました。
PPKは、全国約1万3000ヵ所に設置されている電子基準点(※1)の補正情報を元に自ら位置を補正し、誤差数cmの高精度を実現できる測位システムです。このPPKを搭載したUAVを使用することで、GCPがなくても測量基準を満たすことを国土交通省の技術調査「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」(令和元年度)で確認しました。2020年4月からは国土交通省の測量基準が改定され、実際の工事にも適用できるようになりました。
※1 国土地理院が定める測量の基準点


お客様のメリット
GCPの設置が不要となり測量作業を省力化
- 従来のUAV測量作業において、GCPの設置にかかる作業量は全体の約3割でした。GCP設置作業がなくなることから、UAV写真測量にかかる時間を短縮できます。

国土交通省の出来形管理基準に準拠した信頼性の高い測量手法
- 国土交通省の「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案)」(令和2年3月)に準拠した測量方法で管理基準を満たすことを確認しています。
既存のUAVで使用可能
- 本システムは後付けのシステムなので、さまざまなUAVに取り付けて使用できます。
【実績・適用例】
- 鬼怒川左岸船玉伊佐山地区整備工事(発注:国土交通省関東地方整備局)